♪ もういくつねるとお正月
お正月には 凧あげて
こまをまわして 遊びましょう
はやくこいこいお正月
旧正月が早く早く来るように、毎日カレンダーに赤いペンで真っ赤…。
1年365日のなかで一番好きで喜ぶ日。
凧をあげたり、こまをまわす暇などはない。
一年のなかで唯一稼ぐチャンスだ。
朝から忙しい。
韓国のどんな家庭でも必ず차례(チャレ)をする。
チャレば祖先に挙げる祭り事であり儒教の教えでもある。
山海珍味で祭壇の脚が折れそう、それには興味なし。
早く終わりにして捧げた食べ物をみなで分けて食べようと内心ねがいながら祖先に御辞儀をするのが正月の朝風景だ。
さっさと朝ご飯を済ましたら、これからが本番だ。
"새해 복많이 받으세요"(セへ ボッ マニ バドゥセヨ)
直訳すると「新年には福をいっぱいもらってください」の意味の挨拶を言いながら、御辞儀をする。待に待ったものが親から配られる。
お年玉。
感動感動。
まだまだ儀礼が残っている。お墓参り。お墓はけっこう遠いところにあって時間はかかるが、必ず済まさなけれはならないことでもある。
やっと稼ぐ時間が来た。
親戚に新年の挨拶回り。
ワル賢いガキだった私は経験上いただく金額の大きさによって回る順番を決めていた。
小正月まで15日間は挨拶に回り歩くが、勝負は3日間までだ。
それからは凧をあげたり遊べばいいなので、子どもには残酷な三日間の強行軍だ。
お金持ちになった気分も3日まで…、虎の目をした母が待っている。それでも悪賢いガキ大将はすべでを渡さない。何処かに隠す。子どもにも秘密がある。すくばれることだけと…。
長男だけに収入は多かった。いつも幸せな正月だった。成長に伴って金額は増えたが、いきなり大学2年生の時には止まってしまった。その代わりに激励のことばばかり。花より団子なのに…。
今では立場が逆転し、渡す役なのに異国で生活している理由を楯にしてあまり帰っていないワル賢いパク…。
今日は旧正月。
"새해 복많이 받으세요"